マーケティングメッセージを決めるために、Snowflakeに格納された顧客データを分析したい: Biz x Dev ラウンドテーブル
Biz x Dev ラウンドテーブルの連載では、データにまつわるお悩みやトレンドトピックを、エンジニアとビジネス職の対談の形式でお届けします。
本日の参加者
小野寺 隼人 - セールスマネージャー @Morph
Morphのコーポレートセールス担当のマネージャー。
今日は、マーケティングコンテンツのためのデータ活用のお悩みがあるそうです。
柴田 直人 - CEO/バックエンドエンジニア @Morph
当社CEOですが、Morphではリードバックエンドエンジニアも兼任。
今日は、一人のエンジニアとしてお悩みに応えてくれます。
「商談での反応を、データでも検証したいんです」
小野寺:
今日はMorphのプロダクトデータを使った分析にまつわる相談を持ってきました。
プロダクトのフェーズとしてはまさに立ち上げフェーズで、これから顧客獲得を推進していくにあたって、どのようなメッセージ・訴求を打っていけばいいかというのを検討しています。
展示会や商談等では、分析タスクのプランニング、コード生成、定期的なレポート作成の自動化あたりが良い反応をもらうことが多いんですが、すでに先行利用していただいているベータユーザーの方々は実際どの機能をよく使っているのかというのを把握したいんです。
アプリケーションのデータがSnowflakeに転送されているのは知っているので、それを使って定量的なインサイトを得たいと思っています。
柴田:
わかりました。では、このミーティングで簡単な分析を一緒にやってみて、どのデータが使えそうかっていうのも把握してもらえればと思います。
Snowflakeに入ってるデータを触るぶんには、アプリケーションにも影響がないので。
「まずは、分析に足るだけのデータ量があるかというボリューム感の把握から始めてみましょうか」
柴田:
これSnowflakeの画面なんですけど、全部で50以上テーブルがあるので、今回の用途で使いそうなものをMorphのCanvas上に置いていきますね。
どんなことをしたいかもうちょっと具体的に知りたいので、もう少し詳しく聞いても良いですか?
小野寺:
Morphは、主に業務のために利用いただくプロダクトです。定期的なタスクがあるとして、1週間に1回以上使ってくださってるユーザーはアクティブだと考えられると思います。
これに該当するユーザーが、先述の タスクプランニング・コード生成・レポート作成の機能をどれくらい使ってるかを見たいですね。
柴田:
わかりました。そうしたら、これに該当するレコードがどれくらいあるかをまず見てみましょう。これで該当するものが少なければ、他の指標を追った方がいいだろうっていうことになりますね。
まずは全体のデータ量を把握して、分析できるだけの量があるかを判断しますか。
Morph AIのタスクプランニング機能の呼び出し回数をユーザーIDごとに集計してみますね。
この機能自体がリリースしたのが1ヶ月くらい前ですが、すでに100回以上使ってるユーザーも複数いますね。
小野寺:
おー、これは思ったより多いですね。数が突出してる方はもしかしたらお試しで色々触ってたのかもしれませんが、業務で使ってくれてそうな感じもしますね。
これ、ユーザーテーブルと結合すれば誰かわかると思うので、ヒアリングも実施できそうです。
小野寺:
続いて、新機能のレポート作成機能についても集計したいです。
「この指標はSQLではなく、Pythonを使ったほうがいいですね」
柴田:
レポート作成機能に関しては、出力結果がJSONで保存されてるので、SQLではなくてPython使った方がいいですね。取得したJSONをパースする必要があるので。
ここのパース処理、自分で描くの大変なのでAIに書いてもらいますね。
エンジニアでもこういうのはめんどくさいんです (笑)
小野寺:
なるほど。ここのデータの前処理を別途やった状態でSnowflakeに保存しておくのもアリでしょうか?
柴田:
そうですね、見るべき指標が固まったらそれもありだと思います。
出ました!
小野寺:
こちらも結構レコードありますね。リリースから1週間ほどなので、結構使ってくれてますね。
柴田:
そうですね。
もし違う指標が見たくなったら、コードのこの部分のキー名を変更すれば取れますので、後で編集していただいても大丈夫です!
「セルを再実行すれば、いつでも最新の結果が取れます」
柴田:
このセルを再実行してもらえれば、いつでも最新のデータが取れるようにしておきました。
小野寺:
ありがとうございます!早速こちら使いながら、マーケティングメッセージと既存ユーザーの方のフォローアップを検討しようと思います。
感想
Q:
今日はデータ分析に関するお悩み相談ということでしたが、いかがでしたか?
柴田:
テーブル構造など一部開発側のみに閉じてしまっている情報が存在していることを改めて認識ができました。アプリケーションの機能に存在しているものなので、どのような情報を取得したいかは依頼できてもそれが実際どのテーブルにあるかという情報は複雑性も高く、エンジニア部門とのコラボレーションの必要性を実感することができました。
特に今回は、依頼してもらった元データの意味を説明することもできたので、Morph上で今回使ったデータの再利用ができるように途中結果をなるべく残すように意識をしました。
また、データ処理用のコードは久しぶりに書くと文法をパッと思い出せないことも全然あるのでAI機能はそういう意味でも普通に便利でした(笑)
小野寺:
ものの10数分で目的が達成されたことに驚きました。v1.0では、都度エンジニアに依頼をして翌日に分析結果を出してもらうという感じだったので。
実は、このとき作ったセルが早速午後の打ち合わせに役立ちました。ユーザー様との打ち合わせだったのですが、事前に自分で利用状況を把握できたので、どのような状況でその機能を使ったのかなどについてスムーズにヒアリングすることができました。自分でデータをとれるようになると、活用の幅が広がることを実感しました。